2736_フェスタリアホールディングス株式会社

小売業
画像引用:フェスタリアホールディングス株式会社公式ページ

フェスタリアホールディングス株式会社(Festaria Holdings Co., Ltd.)は、ジュエリーブランド「festaria bijou SOPHIA」などを展開するSPA企業で、婚約指輪や結婚指輪をはじめ、ブライダルからカジュアルまで多様なアクセサリーの企画・製造・販売を行っている会社です
公式HPはこちら↓
https://www.festaria.jp/

フェスタリアホールディングス株式会社に注目した理由は、売上・利益ともに着実に成長しているからです

会社概要

  • 創業:1920年4月(大正9年)
  • 資本金:8億1,192万円(2024年8月31日現在)
  • 連結売上高:93.05億円(2024年8月31日現在)
  • 決算期:8月31日
  • 従業員数:連結で515名(2024年8月31日現在)
  • 本社所在地:東京都品川区西五反田七丁目20番9号

【沿革】
 ▷1920年:長崎県大村市で貞松時計店として創業
 ▷1985年:株式会社サダマツに商号変更
 ▷2018年:フェスタリアホールディングス株式会社に社名変更

【主な子会社】
 ▷株式会社サダマツ:宝飾品の製造販売を行う
 ▷D&Q JEWELLRY Co.,Ltd.:ベトナムで宝飾品・アクセサリーの製造を担当
 ▷台灣貞松股份有限公司:台湾で宝飾品の輸入・販売を手がける。

主な事業内容

  1. ジュエリーの企画・製造・販売
    自社ブランドのジュエリーを企画・製造し、全国の店舗やオンラインストアで販売
  2. 海外展開
    香港・台湾などに進出し、アジア圏でのブランド認知力向上に力をいれている
  3. オーダーメイド・ブライダルジュエリー
    婚約指輪・結婚指輪などのオーダーメイドサービスを提供し、ブライダルジュエリー市場にも注力している
  4. SDGs・サステナビリティ
    リサイクルジュエリーの販売、環境に配慮した素材の使用、ダイヤモンドのトレーサビリティ(産地証明)などのサステナブルな取り組みを推進

業界内での位置づけ

大小ふたつの星が映し出される“Wish upon a star®”という独自のダイヤモンドカット技術を武器に中堅規模のジュエリーメーカーとして確固たる地位を築いているフェスタリアホールディングス株式会社

国内外で約86店舗(国内78店舗、海外8店舗)を運営し、グローバルなジュエリーメーカーとして成長を遂げています

フェスタリアホールディングス株式会社と同様、中価格帯のジュエリー企業は以下の通りです

  • 4℃ホールディングス(8008)
    ブライダルジュエリーに強み
  • STAR JEWELRY
    自社工房での製造とデザインの独自性が強み

  • TSUTSUMI
    低価格帯のジュエリーに強み

財務状況

業績

フェスタリアホールディングス株式会社は2023年から売上・営業利益共に増加傾向です

第1四半期で赤字となっている要因はジュエリー業界では、年末年始や特定の記念日などに売上が集中する傾向があり第1四半期の9月〜11月は売上が伸びず、営業利益が赤字となっているのではないかと推測しています
そのため、クリスマス・年末年始を含む第2四半期は売上が他の期に比べて良いのではないかと思っています

同一期でみたときに、2023年第1四半期から2024年第1四半期に営業利益の赤字も大幅に改善され、通期でみたときに売上・営業利益共に増加傾向にあります

一方、売上高営業利益率は10%に到達している期はなく、高いとは言えません
収益性は徐々に改善されているように見受けられるので今後に期待かと思います

自己資本比率と自己資本利益率(ROE)

フェスタリアホールディングス株式会社は自己資本比率は20%前後で安定しています

自己資本比率は一般的に30%以上が安定と言われている中、到達はしていないものの、20%前後でおおきなブレはない状況です

自己資本利益率(ROE)は2023Q4から2024Q4にかけて大幅に改善されています
日本企業の平均が8%と言われている中、2024Q4にはこの平均を上回り、資本効率の改善がみられます

配当

配当金は増配も減配もなく、2025年も20円予想とされています

1株益が2022Q4にかけて大幅に伸びているのは、海外観光客の増加やコロナ禍から回復し、外出頻度が高まったことによる一時的な需要の増加により売上・利益が大幅に伸びたことが起因しているのかと推測しています
一方、2023年には材料費の高騰が影響して1株益の大幅な減少があったのかと思います
いずれにしても、一株益は増加したり、減少したりと変動していることから収益は安定しているとは言い難いと思います

ただ、2025年2月28日に1→3の株式分割を実施し、年間配当を従来計画の20円から7円に修正しました(分割前換算では21円)
これにより、実質的に配当が5.0%増額され、株主への還元にも力をいれている姿勢を表したのではないかと思っています

株主優待と配当利回り

2024年8月期は以下の通りでした

100株以上1. 自社オリジナルジュエリー(1万円相当)
300株以上1. 自社オリジナルジュエリー(1万円相当)
2. お買物優待券(1万円分)
600株以上1. 自社オリジナルジュエリー(1万円相当)
2. お買物優待券(2万円分)

オリジナルジュエリーは魅力的ですね!
また、配当利回りは2025年8月期の予想で1.29%なので、やや低いかと思います

総合評価

以上を踏まえて、以下の5つの視点でフェスタリアホールディングス株式会社を独自に評価しました

  • 成長性
  • 収益性
  • 割安性
  • 安全性
  • 大化け性

成長性 : 6 / 10
売上高と純利益がともに増加し、成長傾向が見られます
特に純利益の大幅な増加は、効率的な経営改善の成果と考えました

収益性 : 4 / 10
営業利益率と純利益率は低水準であり、収益性の改善の余地があります

割安性 : 6 / 10
PERとPBRはやや割安感があります
今後の業績改善が期待される中で、投資妙味があると考えられました

安全性 : 4 / 10
大きなブレはないものの自己資本比率が一般的な数字よりも低いため、このようにスコアリングしました

大化け性 : 5 / 10
独自ブランドや海外展開の可能性はあるものの、急成長は難しそうだが、成長傾向にはあるのでこのように評価しました

総合評価 : 5 / 10
売上高と純利益の増加により成長傾向が見られますが、収益性や財務の安定性に課題があります
今後の業績改善と財務健全性の向上に期待したいと思います

銘柄分析の方針や方針確定のために参考したものなどを以下ページでまとめています
https://24-7-luxury.com/about_me/my_invest_policy2/